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【追悼文】当社監査役 中條高徳さんを偲んで

追悼文
中條高徳さんを偲んで



株式会社大庄
代表取締役社長 平 了寿



 当社監査役 中條高徳さんのご逝去を悼み、心からお悔やみを申し上げご冥福をお祈りいたします。


 中條高徳さんと当社の出会いは、今から33年前、昭和57年まで遡ります。当社の創業者である前社長・平辰が、「庄や」に次ぐ新しい業態として「やるき茶屋」を出店するにあたり、新会社を設立することになりました。中條さんは、当時アサヒビールの常務取締役でしたが、ご自身の退職金をかけてまで「やるき茶屋」の展開にご尽力いただきました。
その「やるき茶屋」が大成功したことで、当社の経営基盤が安定し、その後の株式上場に向けても大きな弾みがついたのです。


 中條さんは、かつて厳しい環境下にあったアサヒビールを「アサヒスーパードライ作戦」の総指揮官として見事に立て直されたことで有名ですが、その鋭い経営感覚は、当社の監査役としても遺憾なく発揮されました。変化の激しい時代にあって、中條さんからいただく大所高所からの貴重なご意見は、当社の経営にとってもかけがえのない指針でありました。


 そして、私自身が中條さんから教わった言葉のひとつに「八風(はっぷう)吹けども動ぜず天辺の月」という禅語があります。これは、どんな困難があってもくじけない強い心を持つように、という教えであり、実際に苦境に立った時に、大きな支えとなりました。


 また、中條さんは、ご自身の戦争体験を踏まえ、「日本民族の誇りと公の精神」について、ご講演やご著作を通じて幅広く世の中に訴えてこられました。当社においても、グループの全従業員が集まる総会や入社式でのご講演などで、長年お話をいただいてきました。これからの日本を背負う若い人への中條さんの強い思いは、お話を聞いた一人ひとりの心の中に深く刻み込まれていると思います。


 中條さんのお元気なお声を再び聞くことができないことは、当社の全従業員にとって、まことに残念ですが、残された私どもが、中條さんのご遺志を受け継ぎ、社業を発展させ、「日本の台所」を実現していくことが何よりのご供養になると思います。


 終わりに、重ねて中條さんのご冥福をお祈りいたします。


合掌

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